私たちの、歪な関係
「昨日隼の家でゲームに熱中してさぁ、ついつい帰り道に買って夜ずーっとやってたの」
ふぁ、と欠伸を漏らしながら言う。
「それで寝坊して髪が癖ついてるわけ?」
「そうそう、ふぁ…」
欠伸が止まらない…
「もう、ほどほどにね。
優衣はゲームし出すと止まらないんだから」
「はぁーい」
「ほら、学校見えてきたよ」
花音の言葉に背中を伸ばす。
そして半開きだった目をしっかりと開けて口角を上げた。
「うわ、すごい変わりよう」
「えへっ」
そして可愛らしく笑うと花音に気持ち悪がられた。
「そのキャラが通るの世界中探しても優衣だけだよ」
「ありがと~」
「褒めてない」
なんていつも通りに登校すると下駄箱で隼と会う。
「隼おはよ~」
「おはよ、優衣」
あ~さすがイケメン。朝から眩しいわ。
「隼くんおはよう」
「おはよう花音ちゃん」
「優衣、先行ってるから隼くんと来な~」
すると花音はそう言ってパタパタと教室に行ってしまった。
別にいいのに、隼とはクラス違うし。
まぁ、だからこそ花音はそう言ったんだろうけど。
「優衣、行こ」
「うん」
そして笑顔でいる私達は歩き始めた。