私たちの、歪な関係
受験生
楽しかった学園祭は終わり、私たち3年生に受験というものがすごく近くまで迫ってきた。
やっぱり将来のことなんてわからないし今が楽しいと余計に先のことなんて考えなくない、ずっと楽しいままでいたかった。
だけど現実は無情にも過ぎていく。
そしてそれについていかなければならない。
もう受験先について動き出している生徒はたくさんいるし、今がもうシーズンという子もたくさんいる。
私はきっと後者。
私は一応センター試験を受けるつもりでいる。
一応、なんて言ってももう時期的にも決まっていなければいけない。
というか決まっているのが当然なのだから。
「はぁ」
今日は学校は休み。
私は家で1人、勉強をしていた。
お母さんはそろそろ仕事から帰ってくるはず。
お母さんの就職活動はなかなか順調。
「……わかんない」
そりゃ、ずっと集中力が続くわけもなく。
わからない問題に当たるたび手を止めてはこれだ。