私たちの、歪な関係
9時に隼がうちに来てくれるらしい。
なんだか毎回悪い気がするけど、それを言ったら隼は「俺がそうしたいの、ワガママ聞いて?」って言うんだ。
そんな事言われたら何も言えなくなってしまう……。
私は白い大きめのニットにベージュのチェックスカートを履くと、コートを羽織り昨日買った隼へのクリスマスプレゼントの入ったカバンを持って黒のパンプスを履き家を出て隼を待とうと思ったのだが……
「え……」
「あ、おはよ」
隼がもういる……
「え、はやくない?
だってまだ8時55分……」
私は腕時計を見る。
「はやくついちゃった」
そう言って隼は腕時計のついた私の手を握った。