私たちの、歪な関係
「もっと伝わればいい」
だけど今日の隼はなんだか少し強引。
そう言って私の唇に何度も自分のそれを当てた。
家に入り鏡を見ると、隼がくれたネックレスは小さいハートのチャームがついていた。
「かわいい」
そう呟いた私の言葉は私にしか聞こえない。
うん、これはずっと身につけていたい。
だって、隼と会えなくてもこれがあればなんだか繋がっている気がする。
隼も私があげた腕時計をみて私を思い出してくれたら嬉しいな、なんて柄にもなく思った。
浮かれていたのか、その日の深夜。
私の携帯へ入ってきた連絡の事なんて夢にも思わなかった。