私たちの、歪な関係
そしてその声で花音もすぐに出て来てくれた。
「優衣!」
「花音、ごめんね。
私必死で…」
「私は大丈夫!優衣ママは?」
「ありがとう。元気そうだったよ!」
「よかった…」
まるで自分のことのようにそう言って安心してくれる花音は優しいね。
私の大切な大切な幼なじみ。
特別な存在。
「優衣ちゃん、お母さんはしばらく入院かしら?」
するとおばさんがそう言って首を傾げる。
「あ、はい。
しばらくは…」
ってお医者さんが言っていたな、確か。
「じゃあ今日お夕飯よかったら一緒食べない?」
するとおばさんはそう言って手をパチンと合わせた。
「あ!いいね!おいでよ優衣」
花音も賛成のようでそう言って笑う。
「じゃあ…おじゃまします!」
お言葉に甘えよう。
どうせ1人だし。
「よかった!じゃあ本当は花音に頼もうと思ったんだけど2人におつかい頼んじゃおうかな?」
おばさんはそう言って笑う。
「喜んで!」
「うん、優衣と行けるなら行くー!」
「じゃあお願いね」
おばさんはそう言って花音にカバンとお財布と夕飯の材料をメモしたものを渡す。
「「いってきます!」」
「はーい、行ってらっしゃい!」
そして2人で元気よくそう言って私たちはスーパーへ向かった。
「なんだかすごく久しぶりに感じる、優衣と一緒にいるの」
「それ私も思った。
でも一昨日もあってるんだよ?」
「あはは、たしかに。
毎日一緒だからね、少し離れるのがすごく長い」
なんて他愛ない話をしながらスーパーへ行き、今日のメニューである生姜焼きの材料を私達は買った。