私たちの、歪な関係


そしていつかのように3人並んで校舎へ向かう。


「ふぁー、まだまだ寒いね」


駿くんがあくびをする。


「そうだね……

っていうか紫藤!!」


「わっ!何」


花音が駿くんを改めて見て驚く。


私もつられてみると驚いてしまった。


「えっ、駿くん髪の毛…!」


「ん?あぁ。染めた染めた。
いやぁ、受験生ですからねぇ」


駿くんのトレードマークとも言える明るい髪色が作り物のような黒に。


って……


「あれ染めてたの?」



すごく自然だったけど…



「まぁね。だいぶ色落ちしてたし生え際黒くなってて染めようって思ってた時にバレてさぁ」



駿くんは自分の髪を弄りながら言う。



「ピアスは?」


花音が言う。


「セーフ」


それに駿くんがピースをして言う。



と、その時。


「あー!駿ちゃーーーん!!」




後ろから駿くんを呼ぶ可愛らしい声が。



『え?』



私たち3人は同時に振り向いた。





"駿ちゃん"?






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