私たちの、歪な関係
「……俺らも帰る?」
花音が帰ってしばらく、駿くんが言った。
「そうだね…」
それに私も頷く。
「帰ろうか」
「はぁーい!」
そして私たちはお店から出ると駿くんと隼と白木さん、私で道を別れようとした。
だけど……
「俺優衣送るから、2人で帰って」
隼がずっと絡んでいた白木さんの腕を離して私の隣へ来てくれた。
「えー!隼も帰ろうよう!」
「楓」
明らかに不機嫌そうな白木さんを駿くんがなだめる。
……なんだかごめんなさい。
「隼、大丈夫だよ」
「ううん。俺が送りたいの。
前にも言ったよね?」
隼が珍しく焦った様子。
「………ありがとう」
私はそう言うしかなかった。
「じゃ、また」
隼が片手をあげる。
「じゃあ、またね駿くん…と、白木さん……」
私もふたりに手を振る。
「ばいばい、優衣ちゃん」
駿くんは困ったように笑って言う。
「もー、隼今夜うち来てよね!
じゃ、優衣先輩また」
白木さんはやっぱりあの作り笑いで言った。