私たちの、歪な関係
「じゃ、またね」
「うん、ありがとう。気をつけてね」
私の家の前で隼とばいばいすると、私は家に入った。
お母さんもお仕事初めて、まだ慣れないことだらけだけど頑張ってるみたい。
お母さんは私を産む前のように、会社の受付嬢をまた始めた。
違う会社だけど…
やっぱりお母さんは綺麗だからそういう仕事が合ってる気がする。
私は……
何になるんだろう。
一応法学部に進もうと思っている。だって、せっかく日本に生まれたんだもん。法律くらいまともに勉強したい。
中学や高校がまともじゃないとは決して言わないけど、もっと深く学びたい。
だから法学部。
……だけどなりたいものも決まってなくてそんな理由で決めてよかったのか、とも思う。
「……なりたいものなんて出来るのかな」
まずそこが心配なのだけれども。
私は部屋に上がり着替えると、夕飯の準備を始めた。