私たちの、歪な関係
「終わったぁー!」
「よかったぁ!」
なんとかプリントの範囲は終わり、花音とハイタッチをする。
「これで田中も諦めるだろう!」
田中とは、花音に再々テストを命じた先生の事。
「だといいねー」
勉強道具を片付けながら言う。
「優衣ほんとに思ってる?」
「思ってるよ、私が教えたんだから大丈夫!」
自慢げにそう言うと花音の引いた顔。
それにももう慣れた。
「自分で言わないの…」
「まぁまぁ」
いいじゃないの。
事実だし。
一応隼と学年トップを争ってるんだよ、毎回。