私たちの、歪な関係
「じゃ、そろそろ行くか」
駿くんの声にみんな頷く。
そして私たちは校門をくぐった。
「終わっちゃったね」
さみしそうな顔をする花音。
「またみんなで集まれるといいね!」
花音の言葉にみんな頷く。
「優衣、隼くんと帰りな!」
「え、でも…」
「いいから!私とはまた明日にでも会お!」
「ありがとう」
「ありがとう、花音ちゃん」
「えーじゃあ、花音ちゃん俺と帰る?」
すかさず駿くんが言う。
「帰らないわよ!1人で帰って」
あ、やっぱりまだダメだったか。
と内心思っていると、隼は手を繋いできた。
「花音ちゃんもああ言ってくれてるし、帰ろうか」
「うん」
隼の言葉に頬が緩む。
「花音ありがとう、また連絡する。
駿くんもまたね。ありがとう」
「うん!またね優衣!」
「またね優衣ちゃん」
私たちはまだ言い合いをしているふたりを置いて帰路につく。