私たちの、歪な関係
契約
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あれから6年。
今日は隼の通っている医学大学の卒業式。
隼は今日、卒業する。
病院にも就職が決まっていて、やっぱり隼はすごい。
私はというと、あれから大学を卒業して化粧品会社の広告部に就職した。
まだまだ新人だけど、先輩たちは優しいし、同僚とも仲良く、毎日大変だけど楽しい。
いろんな人と関われる仕事。毎日いろんな事がある。もちろん辛いことも。だけど楽しいんだ。
なりたいものなんてなかった。だけど折角女の子に生まれたんなら、女の子の綺麗にかかわれる仕事をしたいと思った。
そしたらいまの会社を見つけたんだ。
隼とは同棲を初めてまる1年。
私が就職したことによって大学生の時より距離が近くなったんだ。
今日も隼を卒業式に送り出してきた。
本当は言ってなかったけど、会社おやすみなんだ。
びっくりさせたくてあえて言わなかった。
私は隼をびっくりさせるため、隼の学校へ向かう。
あと30分くらいで終わるはず。
外に出ると、雨が降っていた。
「あ……」
隼傘、持ってかなかった。
私は二本傘を持ち、1本をさすと学校へ向かった。