私たちの、歪な関係
不覚にも、赤くなってしまった。
でも、だって。
隼があんな事するから。
口にキスなんてたくさんしたけど、それはなんて言うか、契約みたいなものだし。
なんとも思わないのに、こんな、感情のこもっていたようなキスするなんて隼おかしい。
それに、いつもは目を瞑っているから当たり前なんだけど…
隼のキス顔初めて見たかも…
なんて思う私変態だ……
あーもう!
帰りまでには普通にしなきゃ!
だって今日は隼の家でゲームだもん!
そう、ゲーム!!
隼はゲーム!!
私は自分にそう言い聞かせてなんとか赤い顔を直して教室に戻った。
「あ、優衣。大丈夫だった?」
「うん、ありがと!」
花音…
「あ、そうそう。廊下で隼くんとすれ違って優衣の怪我のこと言ったんだけど、来た?」
花音はそう言って紙パックのジュースを飲んだ。
花音に悪気はない。
ただ私の暇つぶしに付き合ってくれてるだけだ。
「うん、来たよ~。
ありがと」
へらりと笑って言うと花音も「そっかぁ」と笑った。
「あ、そろそろ授業始まる。
戻るね」
「はーい」
花音にそう言って自分の席へ戻ると先生も丁度来たので私は授業に集中した。