私たちの、歪な関係


「優衣。教科書借りれた?」

「うん。これでお説教はまぬがれたー」

自分の教室につくと、唯一私の事を理解して全て知っているいる幼なじみである観月 花音-ミヅキ カノン-が私に声をかけてきた。

「隼くん持っててよかったね」

「そりゃ隼だもん」

「まったく優衣は……」

「えへっ」

学校にいる時は油断ならないからずっと猫をかぶる。
もちろん、誰の前でもね。

誰がどこで見てるか分からないもの。

私が素を出せる瞬間は家にいる時か、周りに誰もいない時。

もちろん家って言っても、家で1人の時だけどね。

< 5 / 318 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop