私たちの、歪な関係
「別れよっか」
隼の目を見て言う。
隼の目が大きく開いた。
そしてすぐに目は細められ、
「なんで?」
と口が開いた。
「ハルちゃん結婚して、もう私と付き合う意味なくなったじゃん……」
うん、自分でも最低なこと言ってるってわかってるんだ。
「別れよう」
隼をこれ以上、傷つけたくない。
俯く隼を置いて、私は隼の家を出た。
すると丁度、買い物から帰ってきたらしい隼のお母さんとばったり会った。
「あら、優衣ちゃん。
来てたの?」
「はい、お邪魔してました。」
「夜ご飯食べてく?」
「いいえ、気にしないでください。
お邪魔しました」
「そう…またね!」
そう言って笑うお母さんに、私も笑顔で手を振るとその場から立ち去った。
私の貼り付けた笑顔、ちゃんと笑顔だったかな。