私たちの、歪な関係


それは高2の春。


学年が上がり、クラス替えもあり心がまだ浮いていた時。

そして私の"完璧"はもう既に出来上がっていた時。

授業が終わり、放課後私は保健室へ向かった。


実はここの保健室の先生は私のいとこ、

南雲 遥 -ナグモ ハルカ-が勤務している。

今日はお母さんたちの帰り遅いみたいだし、ハルちゃんのところにでも寄ろう。
花音はバイトだしね。


両親は共働きで帰りが遅いことはしょっちゅうだ。

だから私はハルちゃんのところへ行って暇つぶしをしている。



保健室の前まで行くと、いつもは1人のハルちゃんのところに男子生徒が1人。

誰だろう……


ハルちゃん若いし可愛いからなぁ。

ハルちゃん狙いの生徒とかいるけど、実際みんな保健室には行かない。

怒ると怖いもんね、ハルちゃん。

みんな口だけだ。

だけどあの人、チャレンジャーだ。

考えれば最近よく見るかもしれない。

前にもこういう事があった。

ハルちゃんのところへ行くとあの人がいて私は結局帰ったり……

その時は花音がいたからよかったんだけど今日は花音バイトだし。

暇なんだよね。

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