私たちの、歪な関係
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そしてあっという間に休みは終わり、学校がまた始まった。
「おはよ!優衣」
「おはよ~」
玄関のドアを開けるといつも通り花音。
そして並んで学校へ行く。
なんだか気持ちは、思ったよりスッキリしている。
「あ、おはよー!」
そして学校へ近づくといつかみたいに駿くんに会った。
「おはよう、駿くん」
「おはよー」
「ふぁ、眠いや…」
これもまた、いつかみたく駿くんが欠伸をする。
「夜ふかしだ!」
花音がそんな駿くんを見て言う。
……デジャヴ。
「また彼女と電話?」
私がそう聞くと、さっきまでヘラヘラしてた駿くんは少し肩を落とした。
「いや、別れたんだよね。この前」
「はぁ?」
「えっ?」
これには思わず、花音も私も声を上げた。
「別れたって、なんで?」
花音…少しは遠慮しなよ。
「お互い好きな人が出来たから、まぁ振る振られるってよりかは割と平穏」
駿くんはそう言いながら耳についてるピアスを弄る。
「この前出来たばっかなのに、はやいね」
珍しく今日は棘のない花音。
「まぁー、周りに流されたってのもあるよね。
ほら、あの時みんなつき合い始めてたじゃん?」
確かに、駿くんの言う通りあの時は周りの子彼氏が出来たって多かったんだよね。
「どんまい」
花音はそう言って駿くんを少し「ざまあみろ!」と言った顔でみていた。