雪の日 ~すれ違う心~
昨日の夜、隣に寝ていた彼女はもういない。


時計を見れば、いつもの起床時間はとうに過ぎている。


こんな時間なら、叩き起こされているのが当たり前なのに。


まだ、俺を起こしに来ない彼女。


忘れているのか、忙しいのか。


それともまた……無表情で遠くを見ているのか。


忘れているならいい。


忙しいのでもいい。


だけど、微動だにせず遠くを見つめているのなら……。


俺は、それをやめさせなければならない。




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