雪の日 ~すれ違う心~
照れくさかったけれど、二人で結婚の報告をしたとき。


彼女は自分のことのように喜んでくれた。


お祝いしなきゃ、と俺と雛子にご馳走してくれて。


結婚祝いまで用意してくれた。


雛子が披露宴のスピーチをお願いすると、困りながらも引き受けてくれた。


雛子は、花嫁のブーケは絶対に彼女にあげるんだと決めて。


彼女の好きな花ばかりをブーケにしていた。


嬉しそうに結婚式の準備をする雛子を見て、幸せだと思っていた矢先。





……雛子が死んだ。




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