死神執事と、トラブルメーカーな私の話
哨が溜息をつく。

どうやら観念したようだ。


「・・・・・・わかったわ。
話すから、この手をどけて」


視線で左手を掴んでいるハロスの手を示す。

ハロスは何も言わず、右手を哨の手から離した。


「・・・・・・言っておくけど、たいした話じゃないわよ。
あなたももう知っていることだから」


朝食の乗ったワゴンを押しやり、そう言った哨に向かって微笑を浮かべる。


「それでも俺の疑問に対する答えにはなるんだろ?
ならそれで十分。続きをどうぞ」
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