死神執事と、トラブルメーカーな私の話

飛んできたのは枕だった。

ハロスはとっさに体をずらし、避ける。


「馬鹿じゃないの!?何してるのよ!」


「いや、あんたが赤面するなんて珍しいから、記念にと思って」


「人の恥ずかしいところを記念にしないで!」


「つか、あんた、この距離で物投げてくるなんてえげつないな。少しは遠慮とかしろよ」


「うるさいわよ!」


哨が枕を投げてくるだけではなく、大声を上げるのもめずらしい。

ハロスがまじまじとその光景を眺めていると、不意に哨が手を伸ばしてきた。
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