死神執事と、トラブルメーカーな私の話
スプリンが鳴る音とともに近づいた気配。

「何・・・・・・」

眠い目を開けて見ると、すぐ近くにハロスの顔があった。


「起きろって言ってんだけど」


ベッドで寝ている私に覆いかぶさるように同じベッドに乗り上げ、低い声で囁かれると、なんだかもう起きるしかない。

このまま寝てしまったら、次に何をされるかわかったもんじゃない。



灰色の冷ややかな目を数秒睨んだ後、私は仕方なく布団からもそもそと抜け出した。

「かたつむりかよ」

ハロスのツコッミは無視して、私は伸びをしてパジャマのボタンに手をかけた。
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