死神執事と、トラブルメーカーな私の話

ライフ２

私の学校はお金持ちがほとんどを占める学校。

その中でも、『天川』という苗字は有名だ。


「おはようございます、哨さん」

「おはようございます」

校門を通ると同時にかけられる挨拶に笑顔で返しながら、哨は内心ため息をついた。

「すっげぇ作り笑い。女は怖いな」

後ろで呟いたハロスに、「うるさい」と小声で囁く。



この学校では、執事と主人が一緒に通学することが許されている。
通学だけではなく、学校の敷地内に入ることも許可されており、そのおかげで主人と執事は一日中一緒にいることも可能だ。

（ま、面倒ごとも増えるけど）

昇降口で靴を履き替えた時、近くの騒ぎが目に入った。