死神執事と、トラブルメーカーな私の話
しかし再び口を開き、真顔のまま言う。


「なんか、かわいいな」


「ーーはっ・・・何、言って、ーーバカじゃないの!」


哨の顔が真っ赤に染まる。

ハロスの口から『かわいい』という単語がでてきたことと、それが自分に向けられた言葉だということのダブルに衝撃を受ける。


ーー『かわいい』って・・・!

  何言って、急に、・・・っバカじゃないの!


頭の中が大混乱している主人をよそに、ハロスはそのまま誰もいない廊下を歩き続けた。
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