死神執事と、トラブルメーカーな私の話
「・・・何、これ。誰かに足踏まれたの?」


「ーーえ」


ハロスの言葉に自分の右足を見下ろす。

文字足の甲、中央あたりに赤い擦り傷があった。ハイヒールのかかとの形がかすかに残っており、薄くめくれた皮膚から血がにじんでいる。


「あ・・・ぶつかった時、かしら」


パーティー場で歩いていた時、姫華とぶつかった時に足に痛みが走った。あれは足の内側というより、外側から来た痛みだった。
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