死神執事と、トラブルメーカーな私の話
「決めつけるのは良くないわよ。理由もないのに」


「気に入らない奴をいじめるのに理由なんていらないだろ」


擦り傷を消毒しながらハロスが淡々と言う。


「何よ、気に入らない奴って」


「あいつらにとってはあんたがそういう存在だってこと。見てれば分かるだろ」


学校生活を見ていれば、哨に好意を抱いていない人間など一目瞭然だ。特に女子。
本人の視界の背後で声を小さくして話し、卑屈な笑みで笑い合う。

はたから見ていて鬱陶しくなるほど陰険な光景だ。
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