死神執事と、トラブルメーカーな私の話
「自分を得体の知れない不吉のものから守りたいだけだわ。悪意があるわけじゃない」


まっすぐな瞳と物言いに、ハロスは瞬きをして哨の顔を見つめ返す。


この人間は、いつもまっすぐだ。

ーーいや、いつもではない。たまに口ごもったり、誤魔化したりもする。

けれど、こうして正面の人間に自分の考えを伝えるとき、人の目を引くほどまっすぐな瞳で物を言う。

相手に自分の思考を、思いを、何の躊躇も迷いもなく伝える。

哨はそれがほとんどいつもだ。


だから、ときに戸惑う。



あんた、何でそんなに疑うことを知らないんだ。
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