死神執事と、トラブルメーカーな私の話
視界が傾ぐ。

そのまま床に倒れ、哨の口から小さな悲鳴が漏れた。


「言い訳しないで、見苦しい」


哨の腰を殴った暖炉の火かき棒を右手に、綾が椅子から立ち上がる。

冷めた目で哨を見下ろし、苛立たしげに口を開く。

「言ったわよね?毎日ここにきて1日あったことを報告しなさいって。

昨日来なったんだから何をされても文句は言えないわよ」


「・・・・・・はい」


虚ろになった目で虚空を見て、哨は震える手を握りしめた。
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