死神執事と、トラブルメーカーな私の話
「立てる?」

いじめられていた生徒に声を掛ける。

「・・・・・・・・・」

「ねぇ、大丈夫?」

何も反応しないのを訝しみ、しゃがんで顔を覗き込む。

「あ・・・・・・うん、ありがとう」

顔を上げた男子は優しそうな顔をしていた。こんな生徒がいじめられているのかと思うと、さすがに胸が痛む。

「・・・保健室行く?」

「いや・・・大丈夫だよ、いつものことだから」

諦めたような言い方に、言葉がつまった。

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