死神執事と、トラブルメーカーな私の話
火かき棒で打たれた脇腹を押さえ、哨は必死に痛みに耐えた。

体が熱い。

普通にしていれば快適であろう部屋の温度に汗がにじむ。

肩で息をしながら、目の前の白い床を見つめる。


熱くて、痛くて、苦しくて。

でもこんなのはもうずっと前からのことだから、そんなに辛いことじゃない。

ただじっとしていればいつかは終わる。


もう、わかってる。

だから助けなんて呼ばないし、無駄な悲鳴なんてあげない。


心をころして終わりを待つ。


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