死神執事と、トラブルメーカーな私の話
「ーーもう、本当に目障りだわ」


綾の言葉が頭の中を通り抜けていく。

哨は目を閉じ、ただ呼吸だけを意識して床に身を任せていた。


「何してるの?

ーー早く出て行って」


冷たい言葉に逆らわず体に力を入れて立ち上がる。

痛みに意識が朦朧とする。

壁にかかっている時計を見ると、哨がこの部屋に入ってから30分ほど経っていた。
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