死神執事と、トラブルメーカーな私の話
「シャワー、ね」


確かに指先でいじる哨の髪はかすかに湿っている。だが、ただ風呂に入ってきただけにしては哨の様子がいつもと違う。


「・・・・・・?」


沈黙を訝しんだのか、哨がハロスを見上げる。

ハロスは何も言わず、哨の腕を手に取り引っ張った。


「ちょっと、何よ?」


戸惑いを含んだ哨の声を無視し、そのままベッドの上に哨を押し倒す。小さく声を上げた哨の両手をベッドに押しつけて、ハロスは身を屈めた。
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