死神執事と、トラブルメーカーな私の話
「話そらすなよ。
あんたはいつもそうだ。大事なことは何にも話さない。
今まで数え切れないほどの人間を見てきたけどな、あんたほど強情な人間は見たことないぜ」


至近距離でまっすぐ見つめられ、思わず視線をそらす。


「教えろよ。『呪い子』ってなんだ。あんたの家は何を隠してる?」


真剣な目線が痛い。

胸が苦しくて、小さく息を吸い込む。


「・・・・・・別に、隠してるつもりはないわ。みんな知っていることだもの」


「何を?」


「・・・・・・」

< 29 / 284 >

この作品をシェア

pagetop