死神執事と、トラブルメーカーな私の話
そらした視線の先に、壁にかかった時計が見えた。

時計の針は8時25分を指していた。


「朝礼が始まるわ。
・・・・・・手を離して」

目を合わせないまま言う。

「あんたが話してくれたらな」


「・・・・・・・・・・・・話すから。
家に帰ったら、ちゃんと話すから。だから・・・・・・手を離して」

「・・・・・・約束だぜ」

頷く。

手首を掴んでいた手が離れ、ハロスが身を引いた。
< 30 / 284 >

この作品をシェア

pagetop