死神執事と、トラブルメーカーな私の話
哨と視線が合うと、ハロスは口元に笑みを浮かべ、教室の中に足を踏み入れた。


「お嬢様、時間になってもお姿が見えなかったので、お迎えに上がりました」


まるで本物の執事のように言いながら哨の机の前まで来ると、失礼、と言って机の上の鞄を片手に持つ。

そして流れるような優雅な動きのまま、哨の右手を手に取り、微笑んだ。




「さ、帰りましょう、お嬢様」

< 45 / 284 >

この作品をシェア

pagetop