死神執事と、トラブルメーカーな私の話
ハロスは哨の顔を見ようとしたが、髪に遮って見えない。


哨は首を振って軽く息を吸い込んだ。


「・・・・・・いえ、なんでもないわ。
・・・行きましょう」

「・・・・・・ん」


先に歩き出した哨のあとを、哨の鞄を持ったハロスが歩く。

学校を出ると何人かの生徒の姿が見えた。

敷地が広いこの学校では、放課後に友達同士が庭園や噴水の周りで過ごすことが恒例となっている。

そんな中を、哨とハロスはまっすぐ歩いていった。
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