死神執事と、トラブルメーカーな私の話

天川哨

「・・・・・・ただいま」

「おかえりなさいませ」

玄関に着くと、お馴染みの使用人が出迎えてくれた。

「お出迎えありがとう。
・・・・・・今日は部屋まで付き添わなくていいわ。仕事に戻って」

「いえ、しかし」

「いいの。いつもやってくれてるから、今日ぐらいいいわ。下がって」

「・・・・・・はい。
では、失礼します」

一礼して廊下の奥に消えた使用人の背中を見送ると、哨は崩れるようにしてその場に座り込んだ。