死神執事と、トラブルメーカーな私の話
そういえば、と、ハロスはふと数十分前のことを思い出した。



教室から昇降口に行き、下駄箱から靴を取り出し、哨の口からお礼の言葉が出てきた直後のこと。


ーーーーーー「っ・・・!」


背後から聞こえてきた小さな声。


あの声は、哨が靴の中の画鋲の痛みに呻いた時のものだったのだ。

ーー哨の足に、画鋲の針が突き刺さった時のもの。



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