死神執事と、トラブルメーカーな私の話
ーーー少しぐらい、砂糖入れなさいよ。



部屋の中から、小さな声が聞こえた。

ハロスは、哨の部屋の扉にもたれて、軽く目をつぶった。



死神は人間より耳がいい。

どんな小さな囁きでも、たった一つ扉をまたいだ空間ぐらいなら、聞くことはたやすい。

それぐらい、もう知っているだろうに。







「・・・・・・甘いのなんて、邪魔なだけだろ」
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