生 意 気 な お 隣 さ ん *
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胸を張ってマンションに足を踏み入れる。
50階建てビルの50階にある私の部屋。
うちの親はお金持ちってわけじゃないけど
元気なおじいちゃんが結構なお金持ちで
私の一人暮らしと聞いてこんな立派なマンションに住まわせてくれた。
「(ほんと、太っ腹だなぁ)」
浮き足立つこの状況に、
顔が緩んで仕方がない。
後は、お隣さんがいい人だとほんと素敵。
なんて夢見てエレベーターに乗る。
「───待って、俺も乗ります…!」
「っ」
駆け込んできた男の人に、
急いで開くボタンを押す。
彼が乗ったのを確認すると、
「何階ですか?」と愛想笑いを貼り付けて聞く。
「あ、50階です。
………って なんだ、七瀬の妹じゃん。」
「…………へ?」
「昨日遊びに行ったけど、覚えてる?」
深く被っていたフードを脱いで
クリクリとした瞳で私を見つめ返す。
そんな彼は、昨日のムカつく男───柏木恋で。
「相変わらず平凡」そう言いのける彼に笑顔が固まった。
「(は、何でいんの??)」
「………んーー、だってここのマンションに住んでるから」
「ははは、……ほんとですか、」
最悪だぁあああ…!!!
そう思ったのも束の間、
これから先のもっと最悪な出来事を予測していなかった。
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胸を張ってマンションに足を踏み入れる。
50階建てビルの50階にある私の部屋。
うちの親はお金持ちってわけじゃないけど
元気なおじいちゃんが結構なお金持ちで
私の一人暮らしと聞いてこんな立派なマンションに住まわせてくれた。
「(ほんと、太っ腹だなぁ)」
浮き足立つこの状況に、
顔が緩んで仕方がない。
後は、お隣さんがいい人だとほんと素敵。
なんて夢見てエレベーターに乗る。
「───待って、俺も乗ります…!」
「っ」
駆け込んできた男の人に、
急いで開くボタンを押す。
彼が乗ったのを確認すると、
「何階ですか?」と愛想笑いを貼り付けて聞く。
「あ、50階です。
………って なんだ、七瀬の妹じゃん。」
「…………へ?」
「昨日遊びに行ったけど、覚えてる?」
深く被っていたフードを脱いで
クリクリとした瞳で私を見つめ返す。
そんな彼は、昨日のムカつく男───柏木恋で。
「相変わらず平凡」そう言いのける彼に笑顔が固まった。
「(は、何でいんの??)」
「………んーー、だってここのマンションに住んでるから」
「ははは、……ほんとですか、」
最悪だぁあああ…!!!
そう思ったのも束の間、
これから先のもっと最悪な出来事を予測していなかった。
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