影ある君と
え、え?
集中治療室というやつか。
俺は、あいつのいるそこにつれて行かれた。
早く帰りたいんだが。

「あ、あの、ご家族の方って……」
俺は、あいつの手術をしたと思われる医師に訪ねた。

「彼のスマホが粉々でね。まだ連絡の取りようがないんだよ」

「そうですか…十律くんは今どんな状態なんですか?」

「なんとか一命を取り留めたってかんじのところだよ。ただ、頭を非常に強く打っているから、記憶を失っている可能性は高い」

そっか。なんだ生きてるんだ。そっかそっか。

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