副社長には内緒!〜 Secret Love 〜
「大口契約解除の危機を自分が救って、俺は無能だ…というシナリオだな」
誠はため息交じりに言うと、くるりと椅子を後ろに向けると、窓の外を見た。
莉乃も今までのやり取りを聞いて、しばらく無言でいたが、
「そうですね。お金……流れてますね。ただ、今のところ若干の違和感はあるのですが、お金の流れが把握しきれません。その決定的なお金の動きがわかれば、松田商事の社長の所へ行けるんですが……」
「とりあえず、俺はお前の家のセキュリティを強化する必要がある訳だな」
「はい……」
頭の中は仕事の事だけのつもりだったが、また誠が家に来ることに対し莉乃の心はざわついた。
誠もそんな莉乃の小さな違和感を今日は感じていた。
(なんだ?どうした?……いや、今はこの問題が先決だろ)
誠はそう思い直すと、くるりとパソコンに向かった。
莉乃も、軽く頭を振ると、すぐに思考を切り替えようと試みた。
(今は全力で不正を見つけることに専念しなきゃ)
「水川さん、明日の土曜日予定ある?」
そんな時に、不意に聞かれた質問の意味が解らず、莉乃はまたドキっとした。
「いえ。大丈夫ですが」
なんとか冷静を装い、答えて誠に目線を向けた。
「プログラム入れに行っていい?少し時間がかかると思うから、夜じゃない方がいいと思う」
(ああ、プログラム)
莉乃は納得して、何かを期待してしまった自分が恥ずかしくなり慌てて答えた。
「解りました。よろしくお願いします」
誠はため息交じりに言うと、くるりと椅子を後ろに向けると、窓の外を見た。
莉乃も今までのやり取りを聞いて、しばらく無言でいたが、
「そうですね。お金……流れてますね。ただ、今のところ若干の違和感はあるのですが、お金の流れが把握しきれません。その決定的なお金の動きがわかれば、松田商事の社長の所へ行けるんですが……」
「とりあえず、俺はお前の家のセキュリティを強化する必要がある訳だな」
「はい……」
頭の中は仕事の事だけのつもりだったが、また誠が家に来ることに対し莉乃の心はざわついた。
誠もそんな莉乃の小さな違和感を今日は感じていた。
(なんだ?どうした?……いや、今はこの問題が先決だろ)
誠はそう思い直すと、くるりとパソコンに向かった。
莉乃も、軽く頭を振ると、すぐに思考を切り替えようと試みた。
(今は全力で不正を見つけることに専念しなきゃ)
「水川さん、明日の土曜日予定ある?」
そんな時に、不意に聞かれた質問の意味が解らず、莉乃はまたドキっとした。
「いえ。大丈夫ですが」
なんとか冷静を装い、答えて誠に目線を向けた。
「プログラム入れに行っていい?少し時間がかかると思うから、夜じゃない方がいいと思う」
(ああ、プログラム)
莉乃は納得して、何かを期待してしまった自分が恥ずかしくなり慌てて答えた。
「解りました。よろしくお願いします」