副社長には内緒!〜 Secret Love 〜

役に立った?

次の土曜日、誠は10時には莉乃の家にいた。
そして、2台のパソコンを操作していた。

そんな真剣な誠を見ながら、誠の朝食兼昼食のサンドイッチを莉乃は作っていた。

(手で食べながら出来るものがいいよね……)

野菜たっぷりのコンソメスープと作業しやすいようにと、定番の卵サンドとハムサンド。
それらを作り終えると、誠が終わるまでリビングので資料に目を通していた。

「莉乃、一台終わった。確認して」

誠の声に、莉乃は誠からパソコンを受け取ると、チラリと誠を見た。

(サンドイッチを食べる雰囲気じゃないね……)

会社での誠と同じで、話しかけられる雰囲気ではない事を悟り、莉乃は手にしたパソコンを起動すると、セキュリティの暗証番号を設定した。

そしてUSBメモリを差し込むと、データーを読み込み処理を始めた。

画面にあふれる数字を見ながら、ひとつずつ照らし合わせて行く作業に没頭した。

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