副社長には内緒!〜 Secret Love 〜
時計はいつの間にか、21時を回っていた。
「よく寝たね」
莉乃は髪を整え、一つに結ぶと立ち上がり、キッチンに向かった。
そして冷蔵庫の中を開けた。
「大したものないけど、もう外にも出たくないから簡単でもいい?」
「もちろん」
誠は答えると莉乃をみて笑顔を向けた

「莉乃今日も泊まっていい?」
誠は今日は天気がいいね、そんな事を言ったように、軽く莉乃に尋ねた。

今日の莉乃を一人にしたくなかった。

「もちろん。それだったらお酒飲む?」
「ありがとう。ビール飲みたい」
「用意するね」

莉乃はグラスを2つ出すと、ビールを注いだ。

誠はその様子を見てキッチンに入ると、グラスを一つ手に取って莉乃の料理する姿を見ていた。
「どうしたの?」
「どうやって作るのか勉強しようと思って」
「えー、気が散るよ」
莉乃は、困ったような表情をして笑った。
誠はクスッと笑うと、ビールのグラスを持って、ソファに戻り携帯を手にした。
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