副社長には内緒!〜 Secret Love 〜
(仕事、仕事)
莉乃は自分に言い聞かすと、副社長室の掃除をし、パソコンの電源を入れ、今日のスケジュールを確認を始めた。
(役員会は3日後。それまでに常務の不正をまとめないと。あとは先方の社長との会食が明日……)
分刻みのスケジュールを見つめた。
軽く息を吐くと、莉乃は仕事を始めた。いつもなら、来ていてもおかしくない時間になっても、誠はまだ出社してこなかった。
莉乃は、昨日の誠の様子が頭に浮かびかけて、慌てて仕事に集中した。
(どんなことがあっても、仕事にはプライベートは持ち込まない。私だってプライドはあるよ……)
そんな事を考えているところで、扉の開く音がして、莉乃はドキッとし一瞬キーボードを打つ手が止まった。
「おはよう、水川さん」
チラリと目線を誠に向けると、いつも通りの嘘くさい副社長の笑顔があった。
「おはようございます。副社長」
(なんとか普通通りに言えた?)
さんざん言い聞かせてたお陰か、今までの積み重ねか自分でもいつもお通りの声が出た気がして莉乃はホッとした。
莉乃はそう思っていたが、誠はすぐに表情を曇らせた。
「水川さん、スケジュールの確認よろしくお願いします」
そんな誠に気づくことなく、莉乃は黙々とパソコンに向かっていた。
そんな莉乃を上から見下ろしていたが、誠は諦めたように自分の部屋に向かった。
莉乃は自分に言い聞かすと、副社長室の掃除をし、パソコンの電源を入れ、今日のスケジュールを確認を始めた。
(役員会は3日後。それまでに常務の不正をまとめないと。あとは先方の社長との会食が明日……)
分刻みのスケジュールを見つめた。
軽く息を吐くと、莉乃は仕事を始めた。いつもなら、来ていてもおかしくない時間になっても、誠はまだ出社してこなかった。
莉乃は、昨日の誠の様子が頭に浮かびかけて、慌てて仕事に集中した。
(どんなことがあっても、仕事にはプライベートは持ち込まない。私だってプライドはあるよ……)
そんな事を考えているところで、扉の開く音がして、莉乃はドキッとし一瞬キーボードを打つ手が止まった。
「おはよう、水川さん」
チラリと目線を誠に向けると、いつも通りの嘘くさい副社長の笑顔があった。
「おはようございます。副社長」
(なんとか普通通りに言えた?)
さんざん言い聞かせてたお陰か、今までの積み重ねか自分でもいつもお通りの声が出た気がして莉乃はホッとした。
莉乃はそう思っていたが、誠はすぐに表情を曇らせた。
「水川さん、スケジュールの確認よろしくお願いします」
そんな誠に気づくことなく、莉乃は黙々とパソコンに向かっていた。
そんな莉乃を上から見下ろしていたが、誠は諦めたように自分の部屋に向かった。