副社長には内緒！〜 Secret Love 〜

その後、２人は海岸の前にあった店に行くと、テイクアウトのサンドイッチとドリンクを買うと、海岸の石段に座って食べた。

「ねえ誠。会社の事なんだけどこないだの……事ですごい噂になっちゃったみたいだけど……大丈夫？」

「しばらくすれば落ち着くだろ」
誠は笑って莉乃を見た。そして続けた。
「でも……俺はまったく問題ないよ。噂を本当にしたいぐらい、莉乃の事は真剣だから」
誠は真顔で言った。

「え……？噂を知ってたの？」
莉乃は、誠の真剣な言葉に、顔が赤くなるのを感じた。

「ずっと俺にお前を守らせてほしい。……でもこんな何もないとカッコつかないな」
誠はふっと笑うと、莉乃を抱きしめた。

「ずっと守って欲しいよ。私も誠を守りたい」
莉乃は今まで見た一番の笑顔を見せた。

誠はそっと、莉乃の後頭部を抱き寄せると唇を重ねた。