副社長には内緒!〜 Secret Love 〜
「莉乃!」
香織と弘樹は先についていたようで、レストラン前のソファに座っていた。
香織はボルドーのシックなワンピースの裾をゆらすと、ゆっくり立ち上がった。
そんな香織の横に弘樹もたつと、香織を見た。

「かわいくて仕方ないって顔してる」
そんな様子を見て、誠は弘樹に向かって言うとクスリと笑みを漏らした。
「お前だってだろ?」
弘樹は少しムッとして言うと莉乃を見た。


「何をふたりでやってるの?行こ?」
香織の言葉に、誠と弘樹は笑顔を向けると、
「そうだな」
と店内に入った。

案内された席は、窓際でパークと港が見えるとてもいい景観の席だった。
「すごい素敵」
呟いた莉乃に、優しい笑みを向けると、

「お嬢様方、飲み物は?シャンパン?」
誠がふざけた様子で尋ねた。
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