副社長には内緒!〜 Secret Love 〜
莉乃を上から覗き込むと、キスを落とした。
何度か優しいキスをした後、ゆっくりと口内に侵入すると、莉乃の舌を絡めとった。
「…んっ…。」
莉乃の甘い声に、理性が飛びそうになった。
莉乃のバラの香と共に、自分の首に巻き付けられた腕の熱さに、ゾクッとした。

「莉乃…好きだよ…。俺だけを見てろ…。」
真正面から莉乃の瞳を見つめて言うと、莉乃の首筋に唇をつけた。
莉乃の瞳に映る自分を見た。莉乃は何を思っているのだろう?

ゆっくりと、バスローブに手をかけ、莉乃の肌に直に触れた。
白く、透き通った莉乃の肌を見て触れて、素直に言葉が出ていた。
「莉乃…きれいだ…。」
その、言葉に不意に莉乃が顔を背けた。
「…どうした?」
「ここ…傷が…。気持ち悪いかも…。」
莉乃の言葉に、ゆっくりとバスローブを脱がし、莉乃の手を退かした。
俺はそっとその傷に唇を近づけると、何度もキスを落とした。

「キレイだよ。莉乃が生きてここにいてくれてよかった…。」
俺は、体中にキスを落とした。
全ての記憶を俺に塗り替えたかった。
「もっと、声聞かせて?」
いたずらっぽく笑って、莉乃に体を埋めた。
温かさと愛しさとが溢れた。
今までに感じたことのない感覚にゾクリとした。

やばい…。こんなに惚れた女って違うんだ。


「莉乃…好きだ…。」
心からのその言葉と同時に、更に深く莉乃を抱きしめた。
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