副社長には内緒!〜 Secret Love 〜
上質なサテンに透かすようにレースが施されている見事なAラインのドレスだった。
胸元には大きなリボンが2WAYでつけることが出き、披露宴で使う事になっていた。

スカートには適度にボリュームがあり、中には何重ものパニエが入っており歩くと裾を踏みそうになった。

「意外に、歩くの難しいですね」
莉乃はボリュームのあるドレスに少し苦戦して、由美に視線を向けた。

「蹴り上げるように歩いてください。中は誰にも見られないのでドレスの中は大胆に」
由美の言葉に莉乃も頷いた。

「ああ、こんな感じですか?」

「そうです、そうです。莉乃さん上手!」


「あー、緊張するな……」
莉乃はギュッと目を閉じると今からの事をもう一度確認する。

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