副社長には内緒!〜 Secret Love 〜
「もう」
と少し膨れたような顔をした莉乃の顔を眺めながら、誠は言葉を続けた。
「今日は本当にお疲れ様。ドレス、すごく似合ってた。綺麗すぎてあの場で押し倒したかった」
少し欲を孕んだ誠の瞳に、莉乃はドキっとしてそのまま誠の瞳を見つめた。



「もう、何言ってるの?誠こそ、お疲れさま」

そんな事を考えていたのかと、少し呆れた顔を見せた莉乃も、すぐに誠に笑顔を向ける。

「今日の事で分かったと思うけど、お前にはこれからも俺のしがらみで、いろいろ大変な思いをさせるかもしれない」
くるっと回し莉乃を抱きしめると誠は言った。

「でも、俺は絶対全力でお前を守るし、幸せにするから」


「うん。私も全力で誠に着いていくから」
お互いで見つめ合い、そして微笑み合う。そんな幸せがこれから続いていくよう、二人で努力していこう、莉乃はそう誓った。

「初めて、BARで会った時から、莉乃のこの瞳に俺はやられてたかもしれない」
ふっと誠は笑った。



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