副社長には内緒!〜 Secret Love 〜
これでお腹いっぱいだと、私のバレンタインもう半分以上終わっちゃうもんね……。

私はパタパタとキッチンに向かうと、冷蔵庫からサラダなどを出すとテーブルに並べた。

「おお!すごい用意してくれたの?」
テーブルを見て嬉しそうにしてくれた誠を見て、まずは第一段階は突破かな?
「だって今日はバレンタインだもん。忘れてないでしょ?」
「忘れてないよ」
クスクス笑いながら言った誠に、私は少しムッとした。

あれだけ女の子からチョコレートを貰ってたら忘れるわけないよね……。

声には出さなかったが、少し拗ねたような顔をしていたのだろう私に、
「何?莉乃。その表情は」
「別に。早く着替えてきて」
その言葉に、クスリと笑って誠は素直に頷くと着替えてリビングへと戻ってきた。

「ありがとう。用意してくれて」
「あとは……」
私は冷蔵庫から作ったケーキをだすとそっとテーブルへと置いた。
「手作り?どうしたんだ?今年は」
少し驚いたように言ったあと、ジッとケーキを見た誠。
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